スケール
我々の仕事である建築の設計では、図面が主なインターフェースとなり、図面は、必要に応じて、1/100や1/20といった様々な縮尺(スケール)により、表現することになります。
そのため我々は建築空間を設計し、表現するために模型やパース等により補完しながら、/100や1/20の図面のスケールと実際の空間のスケールを行き来しますが、やはり実際の空間と縮尺のかかる図面との差異と格闘することになります。
ヨーロッパ、アジアに関わらず海外を訪れると、日本の日常では感じることのない異なる寸法体系の空間が多く存在していて、空間のスケールを意識することが多くなります。
東屋の形式のレストランの平面形状、天井高さ、屋根勾配、建築素材。
半屋内型のバザールの通路幅、天井高さ、屋外との関係、日本とは異なるお寺の伽藍配置、棟の高さ等々。
心地いい空間とそうでない空間を問わず、様々な空間に触れて、非日常的なスケール感を体験し、それを逆に図面化したり、自分自身の寸法感覚に取り込むことで、新たな建築空間の創造に繋がるという感覚が生まれます。
日本の日常的な生活の中では、なかなか感じることのできない、このような経験をできる機会を今後もできるだけ多くつくりたいものです。
2008年9月9日 2:07 PM | カテゴリー : 未分類